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2005年11月19日

アクアdeバイオ 第1回 pH(ペーハー)って何ですか?

ブレイン博士〜!

なんだねチミは?

先行夫(さき ゆきを)といいまつ。
最近熱帯魚を飼い始めたんですが、色々気になることがあるので教えてほしいでつ。

なんでワシが誰かもよく知らんお前のために色々教えてやらねばならんのだ。
第一、ワシは脳髄膜磨きに忙しいのじゃ。

そんなワケワカメなイケズなこと言わずに教えてくださいよぉ。(泣)
じゃないとここで中華キャノン打っていいんでつか?!ウワァァァン!

ええい!わかったわかった、だから泣きながら中華キャノンを打ってワシのラボを破壊するようなマネはしないでくれ。
しかしワシは脳の専門家ではあるが熱帯魚の専門家ではないので答えられるものばかりかどうかはわからんぞ。それでもいんんじゃな?

(・∀・)ヤター!
じゃあ早速なんでつが、まず、pH(ペーハー)って何でつか?

なんだ、そんなことも知らんで熱帯魚を飼っていたのか。ユキヲ君は仕方がないヤツじゃのぉ。

負け組なので仕方がないでつ (´・ω・`)

まぁ、そんないくら負け組だからと言ってショボーンとするでない。
しょうがないのぉ、その好奇心に免じて教えてやろう。

ありがトン。

なんだか馴れ馴れしいヤツじゃな。まぁよいわい。
まずpHの読み方は正式にはピーエッチ、通称はペーハーと呼ばれておるな。まぁどちらでもいいじゃろう。
アルファベットで記載するときはpは小文字、Hは大文字で書くのが正式な書き方じゃ。
文の頭に書くときでもpは本当は常に小文字で書かねばならんのじゃがよく間違って書いている輩を見かけるのぉ。まぁ、通じればいいんじゃがな。

あ、そういえば売ってる測定試薬とかにもみんなpHっていう風に書いてまつね。

じゃろう。で、大雑把に言えば、pHは液体が酸性なのかアルカリ性なのかを示す値じゃ。

pHの値が6とか7とかよく聞きまつが、いくつだと酸性なんでつか?

うむ、完全に純粋な水はpH 7で、それを中性としているんじゃ。
そして7より小さい値だったら酸性、7より大きい値だったらアルカリ性ということになっておる。
pHの値は0から14までの範囲で表すのが普通じゃ。
実際は6.5から7.5ぐらいがほぼ中性、5〜6ぐらいが弱酸性、それ以下は酸性、特に1とか2ぐらいの値になると強酸性と言われておる。
アルカリ性の場合も同様に反対側に大きくなるほどアルカリ性が強くなってpH10を超えるようなものは強アルカリ性と言われておるな。

へぇ〜じゃあ熱帯魚にはどのpHがいいんでつか?

その質問は難しいんじゃが、元々住んでいた川などのpHと同じなのがその魚にとってベストなんじゃろうな。
だいたい弱酸性から中性ぐらい(6.0から7.0ぐらい)を好む魚が多いらしいが、逆にソードテールやランプアイなどの魚は弱アルカリ性を好むらしいわい。
じゃが、それほど気にせんくとも大概の魚は自分が置かれた環境に慣れるので、水道水から作った水槽内の水がそんなに極端なpHの変化を起こすことはないので安心してよいぞ。
だが、一つだけ気をつけなくてはいけないことがあるんじゃ!

な、なんでつか?

それはな、いきなりpHが違う水に魚を放り入れるようなことをすると魚がショックを受けて、時には死んでしまうことがあるということじゃ。

え〜だってさっき水道水じゃそんなにpHが変わらないって言ったじゃないでつかぁ。

うむ、確かにいきなりpHが14とかになることはないが、それでもpH6から8ぐらいの間を取りうるから、時にはpHが2も違う環境にぶち込まれることになるんじゃよ、これが怖いんだな。

そんなたった2ぐらいどうでもいいんじゃないでつかぁ?

バカもんが!
pHが2違うということは、酸性を示す元となる物質の量が100倍も違うということなのじゃよ!

ほぇ?

pHというのは、基本の考え方として水素イオンというものの濃度で決まっており、それは以下の式で表せられるのじゃ。

そんな式見せられてもワケワカメでつ(´・ω・`)

logというのを高校で習ったじゃろう。底が10のlogは、
log1010 = log10100 = 1
log10100 = log10102 = 2
log101000 = log10103 = 3
というように10倍してやっと1ずつ上がっていくんじゃ。
上の式で [H+] と書いてあるところは水素イオン濃度を示しておる。
じゃから、pHが6の時は、
pH = - log1010-6
同じように、pHが8の時は、
pH = - log1010-8
となって、それぞれ水素イオン濃度は10-6 (0.000001)と10-8 (0.00000001)というように100倍違うんじゃ。

う〜ん、わかったようなわからないような・・・

しかたがないのぉ、絵で示してやろう。
丸い玉のH+と書いてあるやつが水素イオンだと思ってくれ。
pH 8が

これぐらいだとしたら・・・、

pH 6は

これぐらいということになるのじゃ!

うわぁ!これは苦しそうでつね。

じゃろう。
だからpHの1とか2とか違う水に魚を移すときは、移す方の水を少しずつ加えていって徐々にその環境に慣れさせなければ危険ということじゃ。
一度環境に慣れてしまうと案外魚たちは強いもんじゃ。
ユキヲ君もいきなり真夏から真冬に変わったらすぐに体調を崩して風邪をひいてしまうだろうが、徐々に季節が変化していったらそんなに急に体をこわすことはないじゃろ?

いえ、ボクは風邪ひきませんので・・・。

(ああ、そうか、君は○○じゃからな、と言おうと思ったが中華キャノンを打たれてはたまらんのでやめておくか。)

ちなみに毒性が強いことが有名なアンモニアは弱アルカリ性、コケ退治に使うことで有名な木酢などの酢は弱酸性じゃ。
塩酸などの強酸と、酢などの弱酸との違いは、水の中でどれぐらい水素イオンを発生させるかどうかで決まるという言い方もできるのぉ。
塩酸はHClという化学式で表されるが、実際は水の中ではほとんどがH+(水素イオン)とCl-(塩素イオン)とに分かれているから水素イオン濃度が高くなる。
一方、酢も同じようにCH3COOHという化学式で表されて、H+とCH3COO-(酢酸イオン)とに分かれるのじゃが、酢の場合はたいして水中でも分かれずCH3COOHのままでいるから弱酸性とも言えるのじゃ。
アンモニアの場合は、NH3という化学式で表されるが、こいつは水素イオンを逆にうばって、NH4+というアンモニウムイオンというのに一部が変わるから水素イオン濃度が減ってアルカリ性になる、という表現の仕方もあるな。

ふ〜ん、じゃあアンモニアが弱アルカリ性ってことはアンモニアも酢と同じように、全部が全部水素イオンを奪ってアンモニウムイオンになっているわけではなくて、一部だけが水素を奪って他はアンモニアのままだから強アルカリ性ではなくて弱アルカリ性ってことでつか?

そうそう、そういうことじゃ、なんだかだいぶわかってきたようじゃのぉ。

えへっ。

じゃあ最後にもうあまりpHについて話す機会もないじゃろうからおまけを少し話してやるかの。
実は実際のpHは、高校とか大学で教えるような上の計算式で計算されて出されているわけではないのじゃ。

えぇぇぇえ!?じゃあ今までの話はウソってことでつか?

いや、まぁウソというわけでもないんじゃが、厳密には違うということじゃ。
水素イオン濃度を直接測定することは無理なので、実際のpHを測定するpHメーターはJIS規格というもので決められている標準液というものを参考にして測定されて、上の式から出される値に理論的に近くなるように、
調べる液体のpH - 標準液のpH = { 調べる液体の起電力(イオンが移動したときに発生する電気量) - 標準液の起電力} x 96500(ファラデー定数) / {2.303 x 0.082(気体定数) x (温度+273)}
という式から導き出されてるのじゃ。
なので、実際にpHメーターで測定したときは、使った標準液によってpHがマイナスになったり、14以上になったりするんこともあるんじゃ。

(;´Д`) ハァ?

ま、まぁ最後の話は気にせんでくれ。だいたい上までの話がわかれば特に困ることもないじゃろう。

はい、だいたいわかったような気がしまつ。
今日はどうもありがトンですた。

投稿者 38brain : 2005年11月19日 03:52

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コメント

 行夫君はチャネラーでつか?(笑)
いい感じの出だしですのぅ。
今後の展開に期待大でつ。

投稿者 uchai : 2005年11月19日 04:59

>uchaiさん
せめて中身がややこしい話が多いので少しでもカタクなりすぎないようにという作戦でつ。
カキコした段階からだいぶ書き加えましたがどうでしょうか。

投稿者 38brain : 2005年11月19日 07:48

 クオリティタカス!
このシリーズが続いていったら、本にできるんじゃないの?
まじで。そうなることを期待します。こちらでも質問考えとき
ます。
 

投稿者 uchai : 2005年11月19日 13:12

>調べる液体のpH - 標準液のpH = { 調べる液体の起電力(イオンが移動したときに発生する電気量) - 標準液の起電力} x 96500(ファラデー定数) / {2.303 x 0.082(気体定数) x (温度+273)}

これは6.0221367×10^23へぇです笑
来年から実験でpHメーター使うのでこの式が出てきそうな予感です。
勉強になりました♪

投稿者 yoshi : 2005年11月19日 19:14

面白かったです。でもレガには難しかったですけどね。
途中のお魚の図がとてもわかりやすかったです。
こういうことなのか?とあの図をみれば
よーくわかりましたよ。
2回目の開催も楽しみにしております。

投稿者 レガ : 2005年11月19日 23:28

分かり申した!
PH×pHですね?
わかっちゃいるんですが・・なんとなく面倒で、ついつい!
以後気をつけてみます。

次回が楽しみですね?
お次はなんでしょうか!

投稿者 ebita : 2005年11月20日 00:46

>uchaiさん
ありがトンです。
でも本にはできないよねぇ。
だってここのサイト見たら全部載ってるし・・・。
今時ネットにつないでいない人の方が少ないんだろうなぁ。

>yoshiさん
「6.0221367×10^23へぇ」というマニアックなへぇ、ありがとうございました(笑)。
でもこの式は学校では絶対出てこないと思いますよ。
大学ですら出てこないですから。
まぁこんなのがあるってことを知っておいても得はないですが損もないでしょう、たぶん(笑)。

>レガさん
長過ぎましたでしょうか?(苦笑)
やっぱりわかりやすくするためにはもう少しイラストを入れた方がいいですよね。
次回以降はなるべくそうしようかと思います。
ありがとうございました。

>ebitaさん
まぁPHでも通じますから大丈夫なんですけどね(汗)。
でもアクアな世界では
「pH」と言ったらペーハー、
「PH」と言ったらパワーハウス(ろ材)
ですね(笑)。

投稿者 38brain : 2005年11月20日 06:39

第一回の講義よくわかりました
文系肌の自分にはあの数字が上や下についてる記号が
なんともかんともちんぷんかんぷんでしたが
あの魚がムギューのイラストはよくわかりましたよー
pHショックの意味もよくわかりましたっ
是非、テトラのpH試験薬にこの説明書を。。w

次回も期待してますよ?(^ー^)

投稿者 mitsu : 2005年11月20日 08:28

>mitsuさん
感想ありがとうございます。
pH試験薬と試験紙の話も書こうかと思ったんですが、ちょっと書く量が多すぎるかなぁと思って省略しちゃいました。
書けばよかったかなぁ?
じゃあここで少しだけ。


あれらの商品のように色で識別する方法は、pHによって色が変わる物質を利用しているのじゃ。
身近なものでは例えば植物のシソの色はpHで色が変わることがよく知られておる。
たまたま写真が載っててわかりやすいページを見つけたので紹介しておくぞい。
http://www.kiriya-chem.co.jp/tennen/shiso.html
こんな感じで、普通の試薬にも同様に、さすがにシソエキスではないが、フタレイン系指示薬というものなどが入っており、pHを色で知ることができるのじゃ。
しかし、色は温度や環境などにより変わったりするので、正確なpHを知りたいときはやはりpHメーターを使った方がいいじゃろうな。

という感じです(笑)。

投稿者 38brain : 2005年11月20日 17:46

かなりの大作ですね!テキトーに考えてた部分の理解度がかなり深まった気がしまつ。今後にも期待しておりマス!

ただ、ゆきを君と自分が驚く程同じリアクションなのに若干ションボリングですが、何か?(爆)

投稿者 bon : 2005年11月20日 21:18

>bonさん
いやぁ、これ書くのなかなかしんどかったですよ。
書き始めると止まらないので、どこまでを書いてどこまでを省略するか、けっこう悩みました。
第2回目から数行だけになったりして・・・(笑)。
ユキヲ君もどこまで2ちゃんねら〜色を出すか、どこまで抑えるか、むしろその方が悩みました(笑)。

投稿者 38brain : 2005年11月21日 01:57

会話形式にすると、ついてゆきやすいですね。イラストがとってもイイと思います。

ただ、アマリ無理をなさらぬようにお願いします。ご自信も書かれてますが、ものすごく時間と手間がかかっているのは想像に難くないので、ボチボチで結構です。ゆっくりで結構です。楽しい特集読ませてもらって、感謝しています。m(_ _)m

投稿者 モノリス : 2005年11月21日 02:14

>モノリスさん
ご感想ありがとうございます。
確かに結構時間はかけてますが、案外楽しんで書いているので大丈夫ですよ。
この会話中のユキヲ君の台詞の語尾とか、モノリスさん引いてませんでしょうか?(苦笑)
今後もボチボチと更新する予定ですが、たぶん更新頻度は2週間に1回追加できればいいかなぁぐらいかと思います(まったく未定ですが)。
少しでも楽しんでいただければ幸いです。

投稿者 38brain : 2005年11月21日 04:47